電話をとらないプログラマはプログラマではなくコーダーなのでは

umitanuki2007-08-15

PerlJavaといったコードだけでなく会社そのものをプログラムする必要性を最近切に感じている身として耳の痛い、

プログラマに電話を取らせるな - UEI shi3zの日記

おっしゃりたいことはよくわかるし実際ミスをなくし業務をシステマティックにするにはプログラマに電話を取らせないほうがよいのかもしれない。ただ、客とのインタラクティビティがなくなったプログラマに、楽しみはあるのだろうか。私はそれを懸念する。

想像してみてほしい。営業から「これとこれとこれを実装してね」といわれて外界との接触を絶たれた静かな部屋で黙々と仕様に従ってコーディングする。システマティックだし管理効率は上がる。車の製造のような労働集約性なワークならそれもよかろう。だが、基本的に大量生産ではなく創造性と感性によって価値が生み出されるプログラミングという作業で、果たして

最終的に水野君が開発フロアにある電話機を物理的に回収し、鍵のついた棚に放り込み、業務時間外は電話の鳴るフロアへのプログラマの立ち入りを全面的に禁止するという措置をとりました。

というやり方でよいのか。社長という視点ではYESだと思う。プログラマではなくコーダを大量に雇っているのならば、上記のやり方を進めた方がよい。だが、「プログラマ」は「one of them」になることをもっとも嫌がる人種のひとつだ。自分がそのような場所に配置されたら、すぐに辞表を提出するだろう。

ここでもくりかえし書いているような気もするが、個人的にはプログラミングという作業を音楽の演奏やスポーツ選手のプレーのようなものであってほしいと願う。彼らをベルトコンベアーと取り違えたら、痛い目を見ます。だから、「東大生はプログラマにならない」なんて記事を見ると唖然とするわけです。

とはいえ、職人芸にいつまでも頼っていては規模の拡張はありえない。「工房」と「工場」を行きつ戻りつしながら道を模索しております。


(追記:)ご本人からT/Bを頂きました。
ありがとうございます。「依然としてプログラマは打ち合わせに出席していますし」ということで安心しました。自分自身プログラムにド集中しているときに電話が鳴るのは嫌なものです。仕様書を書くのはもっと嫌です。