NHKオンデマンドで武豊の「プロフェッショナル」を見た。

ご無沙汰です。

NHKが有料で過去放送分をネットで見られるようになった、とのニュースを見たので、ちょっと時間に余裕があった先週末に、こっそりプロフェッショナル 仕事の流儀「挑み続ける者に、限界はない〜騎手・武豊〜」を家のPCで見ました。

結論から言うと、やっぱりテレビは面白い。そして、NHKのコンテンツの質は超越している。だからNHKのコンテンツはもっと有効活用して欲しいし、それを維持するのに必要なお金は視聴側として払いたい。ただ、意味のわからない受信料は払いたくないし、めんどくさい方法ではテレビを見たくない。

実際問題、NHKオンデマンドのページにいって、コンテンツを探すのがかなり骨が折れました。本当はイチローの奴(1年前ぐらい?)が見たかったのですが、過去1週間分しか見れないのですね。まあ、最初はアカウント作らないと番組一覧も見れないのではないかと思っていたので、とりあえずどんなものが見れるようになっているかを確認できたのは幸いでした。

そして、いざ番組を選らんで「視聴する」とか押すと、コンテンツ購入ページがあり、さらに決済方法の選択があります。僕は普段Firefoxをメインブラウザとして使っているのですが、全ての項目を入力して「OK」ボタンを押すと、エラーになります。よく読むと、「Internet Explorer6.0以上のみが対象です」と書いてあります。今時これはどうかと。確かに、番組のコンテンツ自体はWindows Media Playerで配信されるのでIEで見る必要があるのですが、決済方法のフォーム入力ぐらい、どのブラウザでもいいじゃないですかね。

そういう事情で武豊を見たのですが、やっぱり面白い。「ただ、いい騎手になりたい」とか言われると、「ただ、いいプログラムが書きたい」とか思ってしまうわけです。茂木という人は昔から嫌いですが、武豊のニコニコした顔をいろんな角度から捉えるカメラ、番組構成はやはり秀逸だと思います。

これだけのクォリティのコンテンツを大量に倉庫にしまったまま、受信料うんたらかんたらの議論を延々と続けて新人記者を畑のど真ん中へ軽トラックで連れて行って、「受信料もらってこいよ〜」といってその日の夕方まで放置するという(友人の実話w)、労力の無駄遣い以外の何者でもないことに費やしているのは、怠惰を通り越して犯罪だと思うのですが、如何でしょうか。

以前、もういっそのこと全部ネットに上げちゃえばいいんじゃね? - umitanuki日記でも書いたように、どんどんネットに上げてしまえばいいと思うのです。それは、ネットが無料でアクセスできる手段だからではなくて、情報の流通速度や可用性が高いからなんだと思います。コンテンツが流れていくのは、止められない。ならば、そこからどうやって収益を上げるかを考えた方が早い。いっそのこと、受信料を一切やめて、ネット経由での視聴からのみお金を頂きます、みたいな方法にしてもらってもいいとさえ個人的には思っています。そんなの不公平だ、というのはきっと無意味で、テレビの収益構造なんて最初から不公平なのです。

コンテンツをうまく利用することに関して、テレビの人たちは本当に下手だなと素人目には映ってしまいます。ネット屋さんからは例えば、先輩であるid:gamellaから『リビングにネットコンテンツを届けるDLNAサーバソフトウェア「coRockets」の開発』が未踏本体に採択されました - Future Insightのような提案や、それに似たプロジェクトとして、ネット界のテレビっ子こと、id:miyagawaからremedie - Pluggable media center application - Google Project Hostingのようなネタも出てきていて、デラ楽しみです(これらのプロジェクトが何なのかは、リンク先に譲ります。まだかみ砕いて説明できるほど自分が理解していないため)。

武豊が馬に乗るときに気をつけているたった一つのこと、それは「馬の邪魔をしない」ことだそうです。その理屈でいけば、「コンテンツの邪魔をしない」ことは大事なことなんじゃないかと思います。コンテンツは、もっと自由になりたいと思っているような気がします。そういう意味で、coRocketsremedieにはとても期待。そしてそういったコンテンツを自由にするプラットフォームによって、結果的にコンテンツを作る側にも今より利益がもたらされることを楽しみにしております。

敬具。