青臭い

地下鉄の駅を出ると空気の青臭さを感じる季節になりました。嫌いじゃないです、この匂い。

Debug Hacksジュンク堂に参加してきました。事前予約をしていたわけではないのですが、Twitter経由でまだ空きがあって当日でも入れそうだと知ったので、フラッと行ってみたらすんなり入れました。

Debug Hacks -デバッグを極めるテクニック&ツール
吉岡 弘隆 大和 一洋 大岩 尚宏 安部 東洋 吉田 俊輔
オライリージャパン
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速攻サマリーがあるので細かいことはこちらに譲るとして、自分はQ&Aで「会社の名前で本を書くということで、会社からこれは書くな、ということはあったか」という質問をしました。答えは、「顧客との紐付けができることはマズイが、一般的な内容なら良い」ということで、これが吉岡さんの持論なのか会社の方針なのかはわかりませんが、とにかく「デバッグという技術はプログラマのコミュニティのものであって会社に属するものではない」という意見でした。吉岡さんをはじめ著者たちの所属するミラクルリナックスというと扱っているLinux自体オープンソースだしある意味技術もコモディティ化しているしそういった文化が発達しているのでしょう。

この吉岡さん、もう結構いい年なのに「技術はコミュニティのものであって会社のものではない」と言ってみたり、「生涯プログラマ宣言」をしてみたり、「日本はじまったな」と叫んでみたり、元気が良すぎます。普通なら「オレもいい年だからそういう青臭いことは若い人に任せるよ」と自分で言い出したり周りからそういう風に窘められたりするのだと思うのですが、そんな雰囲気を一切感じさせない、元気のいいおじさんでした。同じことを自分のような20代そこそこの人間が発信しても「何もわかっちゃいない」と一蹴されるだけなのでしょうが、ミラクルという会社の経営にまで携わった人がこういうことを言うというのはすごいことですよね。よく「最近の若い人は元気がない」というおじさんが昔からいますが、こういう元気のいい、言い換えれば青臭いおじさんがもっといてもいいかもしれないですね。

同質問の答えで「PostgreSQLの開発に関してもいろいろノウハウがあるはずだから、Debug Hacksみたいな本が書けるんじゃない?」という指摘も頂きました。確かに、どこのドキュメントにも(本家のWikiやマニュアルでさえ)書いてない、PostgreSQL特有のHacksはたくさんあるので一度纏めてみたい気はします。ユーザーガイドではなく、Hackそのものっていうのは面白そうです。最近日本人でPostgreSQLのソースについて詳しい人が増えてきたので、そういう発想もありかも。id:pgsql/id:higepon/id:iakio/id:taedium/その他のみなさま、ぜひ一度ご検討くださいw。