人は歩けば考える

宇都宮の餃子

仕事で宇都宮に行ってきた。
宇都宮は誇り高い地方都市だと思う。
「おもてなし日本一を目指して」という標語や、それから餃子がある。


手軽なのでいつも駅ビルに入っているみんみんという店のダブルライスを食べていたのだが、せっかくこれだけ駅の周りにあるのだから他の有名どころも発掘してみよう、と思い宇都宮に住む友人に聞いたところ、「まさし」がいいという。


Google Mapの地図を片手に、駅の東口をひたすらさまよう。歩いていける距離ではないことに気づいたのは、駅から店までの半分以上を歩いたあとだった。そしてようやくたどりついたその「まさし」は既に閉店していた。


また駅まで歩く。持っているだけで手にマメができるほど巨大な鞄をぶら下げて。たいていの人は歩くことを嫌うが、歩くというストイックな行為には日本古来の「道」に近いものがあると思う。ひたすらに同じ動作を繰り返す中に、答えが見えてくる。そういえば日本に帰ってきてから大変な思いをして歩いたという経験がほとんどないことに気づいた。旅をしているときはデフォルトで歩いていた。ターミナルから宿まで、宿からセントロまで、「乗り物をつかいなさい」と言われれば言われるほど、歩いてやった。そうして歩いているうちに、新しい答えを見つけていた。

歩いて駅まで戻れば、宇都宮餃子館の餃子だってうまい。やっぱ餃子はニラだな。